『エアコンの冷房の温度は28℃が一番節約に向いている』
なんとなくでも、こういったことを聞いたことありませんか?
実は正しい情報ではなく、色んな情報がこんがらがって、結果独り歩きしてしまっていたのです。
結論から言いますと、28℃が適温というのは平成17年に環境庁がクールビズを推奨するときに定めた室内設定温度だったのです。
その28℃だけが独り歩きして冷房の適温が28℃という誤解を招きました。
節約においてこの28℃は、あながち間違った考えではないのです。
ただその温度だけを守ってしまうと、体調を崩す原因になりかねないので注意が必要です。
その理由をこれから説明していきます。
がわかり、冷房時のエアコン節約術を身に付けることができますよ。
エアコン(冷房)の適温とされる28℃の本当の理由
冒頭でも説明しましたが、28℃設定は適温ではないのです。
理由は、驚きなのですが政治家のなんとなく発言したことが独り歩きしていたというのが事実です。
ひどい話ですよね。
これを信じてしまったがために、熱中症になった方もたくさんいらっしゃるはずです。
残念ながらこれが日本の政治家の現実です。
2017年テレ朝ニュースなどより
クールビズ(2005年・平成17年 4月)を推奨した環境省が「なんとなく28℃」と決めた。
2017年に当時法務副大臣だった森山正仁氏が首相官邸で開かれた副大臣会議で「科学的知見でなく、なんとなく決めてそれが独り歩きしたのが正直なところ。働きやすさの観点から検討しては」と見直しを提案し、他の副大臣も「28℃は無理があるのではないか。実はかなり不快な温度。科学的に検討を加える」と述べた。
※日本気象学会によると、熱中症に注意すべき気温は25℃以上で、28℃というのは運動量が少ない場合でも、熱中症に気を付けるべき温度と考えられている。
しかも室内温度28℃からエアコン設定温度28℃に認識が変わってしまっていた。
これにより、未だに更なる誤解を招いているのが現状となっています。
快適に過ごすためのテクニック
快適に過ごしながら、エアコンを節電するには次のことが重要となります。
風向き
室内の温度のムラを無くすように風向きを変えましょう。
①温かい空気は天井に、冷たい空気は床上付近にたまる性質を考える。
②冬は下向きが効果的。夏は水平にするとむらなく冷房が行き届きます。
あと、扇風機やサーキュレーターを利用することにより、室内の空気を循環させることができ、室内の温度ムラをふせぐことができます。
温度ムラが出来てしまうと、エアコンは設定温度になるまで冷やそうとするので電気量がかかってしまうということですね。
自動運転活用
これは最新のエアコンの場合という補足となります。
新しいエアコンは、手動で微風や弱風に変えるより無駄な電力を使わなくて済むようになっています。
賢いですね。
消費電力ですが、10年前のエアコンと比較するとおおよそ8%前後の差があるとされています。
利用しているエアコンが10年以上前のものなら、買い替えも視野に入れておきましょう。
フィルター掃除
フィルターにゴミがたまると冷暖房効果が弱まるとされています。
電気代でも5~10%もマイナスになるそうです。なので、定期的に掃除はしなければいけません。
2週間に1回のペースでフィルター掃除しましょう。
カビ臭かったり汚れていたりすると、冷暖房効果がさらに弱まります。
思い切って専門業者に頼んでみるのも良いかもしれません。
【カビ臭いエアコンのクリーニングの重要性】の記事をご覧になりたい方はこちらから↓
室外機の負担軽減
室外機の内部の掃除は素人では出来ないし、故障の原因になります。
汚れているようなら業者に任せましょう。
室外機の周りですが、植木鉢など物が置いてあると室外機を温めてしまいます。
室外機が温まってしまうと、冷却効果が落ちますので周りに物を置かないようにして下さい。
夏は直射日光があたらないように、影になるところに設置するなど工夫しましょう。
窓やカーテンの断熱対策
外からの日差しや熱を防ぐ工夫をすれば、エアコンの冷却効果があがり負担が少なくなります。
窓にカーテンやすだれ、またはブラインドを設置してみましょう。
服装で体温調節
部屋を冷やしすぎて、長袖を着ていては節電になりません。通気性に優れた服を着て体感温度を下げましょう。
補足ですが、着る服や先述したカーテンなどは、赤や黄色の暖色より青や白など涼し気な寒色を選ぶと視覚的に涼しくなります。
エアコンの節電においての注意点
一番大事なのは、暑いのに無理して節電を優先しないことです。
節電ばかり考えて、結果体調を崩して病院の通院費用がかかってしまったら本末転倒ですから気を付けてください。
体調管理を第一に考えたうえで節電を考えたときに、シンプルに温度設定は涼しいと感じる温度からプラス1℃上げるようにしましょう。
冷房は1℃上げると13%の節電効果があると言われています。1℃上げたうえで、先ほど説明した快適に過ごすためにすることを実践すれば節電効果が期待できます。
あと、エアコンは頻繁にON/OFFしないことです。
エアコンは起動時が最も電力を消費します。30分以内の外出とかならつけっぱなしのほうが電力がかかりません。
まとめ
再度結論ですが、エアコンの冷房の適温と言われている28℃は間違いです。
過去の政治家のなんとなく発言で起きてしまった誤解です。
あくまで適温はその人に合った、体調を崩さない温度です。
決まった温度はありませんので気を付けてください。
そのうえで、快適に過ごすためのテクニックを実践していただければ節電効果はてきめんです。ぜひ実行に移してみてください。
ただ、どのくらい節電できるかは使用しているエアコンによって変わりますのでご了承ください。