毎日のようにキッチンから出る生ゴミ、捨てる量も多くて夏場はニオイも気になりますよね。
家庭から出るゴミのおよそ80%は『燃やせるゴミ』で、さらにその40%を『生ゴミ』が占めています。
そんな生ゴミを家庭菜園やプランターの堆肥(たいひ)にできるってご存じですか?
聞いたことはあるけど、どうやって堆肥にできるのかわからないわ。
実は生ゴミ処理機を使えば生ゴミを処理し、環境にやさしいリサイクル効果が生まれ、さらに堆肥(肥料)も作る事もできるんです。
一石二鳥どころか三鳥です!
そんな有能な生ゴミ処理機ですが、デメリットもあります。
生ゴミ処理機を使うデメリット
生ゴミ処理機を使う上でデメリットから紹介していきます。
騒音やニオイ
生ゴミ処理機は、処理の過程で生ゴミを刻んだり攪拌(かくはん)したりするため、騒音が発生する場合があります。
また、生ゴミの発酵過程で臭いが発生するため、室内や周囲の空気に臭いが広がることがあります。
電気代の増加
生ゴミ処理機は、電源を接続して使用するため、電気代が増加することがあります。また、処理のために長時間稼働させる必要があるため、消費電力が大きくなることがあります。
取り扱いに注意が必要
生ゴミ処理機は、正しい取り扱いが必要です。処理機の種類や機能によって、取り扱いが難しいものがあるため、使用前に取扱説明書をよく読んでおく必要があります。
また、生ゴミの種類や量、混ぜる材料によって、処理が上手くいかないことがあります。
定期的なメンテナンスを要する
生ゴミ処理機は、使用後に清掃やメンテナンスが必要です。特に、処理機の中に生ゴミが残っていると、カビや臭いの原因になることがあるため、定期的な清掃が必要です。また、刃物部分の研ぎ直しや、機械油の補充などのメンテナンスも必要です。
スペースの確保
生ゴミ処理機は、家庭で使用するためのサイズになっていますが、それでも一定のスペースが必要です。特に、広いスペースを必要とするタイプの生ゴミ処理機は、設置場所を確保する必要があります。
生ゴミ処理機を使うメリット
デメリットを補うほどのあまりあるメリットを紹介します。
環境にやさしい
生ゴミ処理機を使って生ゴミを処理することで、ごみの量を削減することができます。
わりと高価な指定ゴミ袋の消費量も減りますので、経済的と言えるでしょう。
堆肥を簡単に作ることができる
生ゴミ処理機を使うことで、生ゴミを堆肥にすることができます。
堆肥は、家庭菜園や植木鉢の土壌改良などに利用することができ、常時お使いの方なら肥料代を節約することもできます。
ペットのフンも処理できる
ペットを飼ってるご家庭なら、ペットのフンの処理で悩んでいる方が多いのでうれしいですね。
ただし、生ゴミ処理機のタイプによって処理できないものもあるので気を付けてください。
時間と手間の節約
生ゴミ処理機を使うことで、ゴミを袋詰めする手間やゴミ出しにかかる時間を節約できます。
また、処理機によっては、自動で処理することもできるため、手間をかけずに処理することができます。
堆肥が作れる生ゴミ処理機の種類
生ゴミ処理機は4種類に分けられます。
バイオ式生ゴミ処理機
バイオ式ゴミ処理機とは、生ゴミをバイオマス発酵させて、肥料や液肥に変える機械のことです。
家庭で生ごみを処理するために使用されることが多く、環境にやさしく、ニオイや害虫の発生も抑えられます。
バイオ式生ゴミ処理機のメリット
- コンポストと違い、自動処理で手間がかからない。
- 微生物によって生ゴミを分解するので、堆肥化が早い。
バイオ式生ゴミ処理機のデメリット
- コンポストと比べると、価格が高め。
- ニオイが出るので、室内で使うことができない。
- 全体的にサイズが大きめなので置く場所も考慮しなければならない。
乾燥式生ゴミ処理機
乾燥式生ゴミ処理機は、生ゴミを乾燥させることで、炭化を促進し有機物を不活性化させることができます。
一般的には、生ゴミを熱風で乾燥させ、高温で炭化させることによって有機物を炭素化させます。
この処理により、生ゴミを不活性化させることができ、臭いや害虫の発生を防ぐことができるのです。
処理されたものは堆肥として利用できます。
乾燥式生ゴミ処理機のメリット
- 非常に高い処理能力があるため、大量の生ゴミを処理することができる。
- 生ゴミを乾燥させることで、臭いや害虫の発生を防ぐことができる。
- 炭化された物質は肥料や燃料として再利用することができるため、環境にやさしい処理ができる。
- 処理時間が比較的短く、手間がかからない。
乾燥式生ゴミ処理機のデメリット
- 処理に必要な電気や燃料などのコストがかかるため、初期費用やランニングコストが高い場合がある。
- 熱風を使うため、周囲の温度が上昇することがあるため、設置場所によっては適さない場合がある。
- 処理後の炭化物質の利用方法が限られているため、再利用できない場合がある。
ハイブリッド式生ゴミ処理機
ハイブリッド式生ゴミ処理機は、乾燥式とバイオ式の2つの処理方式を組み合わせたものです。
まず、生ゴミを熱風で乾燥し、臭いや害虫の発生を防止します。
次に、乾燥した生ゴミにバクテリアを混ぜ、発酵させます。
この発酵処理によって、有機物が分解され温度が上昇するため、環境にやさしい処理ができます。
ハイブリッド式生ゴミ処理機のメリット
- 処理時のニオイや害虫の発生が少なく、清潔な環境を保つことができる。
- 処理後の物質は、有機肥料として再利用することができる。
- 乾燥処理と発酵処理の両方を行うため、環境負荷の低い処理が実現できる。
- 生ゴミの処理が短時間で完了するため、手間がかからない。
ハイブリッド式生ゴミ処理機のデメリット
- 初期費用が高い。
- 処理に使用するバクテリアの種類や量によって、処理効率や処理時間が変化するため、管理が必要。
ハイブリッド式の代表格であるナクスルの記事を参考にして下さい。
コンポスト
コンポストは、微生物や昆虫などの自然界の生物が生ごみを分解することで、肥料に変える仕組みです。
コンポストには、有機物を入れるだけの簡単なものから、温度や湿度を自動制御する高機能なものまで、さまざまな種類があります。
コンポストのメリット
- 処理に必要な費用がほとんどかからないため経済的。
- 生ごみなどの有機物を再利用できるため、環境にやさしい。
- 肥料として利用できるため、家庭菜園などで自家製の肥料を使うことができる。
コンポストのデメリット
- 動物性の生ゴミは処理できない。
- 生ゴミを投入する前に、細かくしておく必要がある。
- コンポスト内の温度の管理が重要なので、夏場の管理が大変。
生ゴミ処理機で作った堆肥の使い方
生ゴミ処理機で作った堆肥は、自然に分解された有機物の集まりで、植物にとって非常に栄養価が高い土壌改良材料です。
以下に、生ゴミ処理機で作った堆肥の使い方についていくつかのアイデアを紹介します。
土壌改良材として使用する
生ゴミ処理機で作った堆肥は、土壌改良材として非常に役立ちます。
堆肥を庭や植木鉢にまいたり畑にまいたりすることで、土壌の保水性や通気性が改善され土壌中の微生物の活動が活性化されます。
また、堆肥に含まれる栄養分により、植物の生育が促進されます。
家庭菜園での利用
生ゴミ処理機で作った堆肥は、家庭菜園での利用にも適しています。
野菜や果樹、ハーブなどを育てる際に堆肥を使用することで、作物の収穫量や品質が向上することが期待できます。
花壇や植木鉢の土壌改良に
生ゴミ処理機で作った堆肥は、花壇や植木鉢の土壌改良にも利用できます。
堆肥を混ぜることで、土壌中の栄養分を補充し植物の生育を促進することができます。
焼却炉の灰と混ぜて利用する
堆肥には、カリウムやリン、窒素などの栄養素が含まれていますが、灰にはカリウムやリンが豊富に含まれています。
そのため、焼却炉で処理した灰と生ゴミ処理機で作った堆肥を混ぜることで、より栄養価の高い土壌改良材料を作ることができます。
家畜の飼料やペットのトイレの下に敷く
堆肥は、家畜の飼料やペットのトイレの下に敷くことができます。
これにより家畜やペットの糞尿を吸収してくれるので、消臭効果があります。
また、堆肥を家畜の飼料やペットのトイレの下に敷くことで、以下のような利点があります。
- 消臭効果:堆肥は、微生物によって分解されることで発生するアンモニア臭を吸収し、消臭効果があります。
- 吸水性:堆肥は、水を吸収する力があるため、糞尿を吸収することができます。これにより、ペットのトイレの中が清潔に保たれるのです。
- 栄養補給:堆肥には、窒素やリン、カリウムなどの栄養素が含まれています。家畜の飼料に混ぜることで、栄養補給ができます。
まとめ
生ゴミ処理機で生ゴミを処理することによって
- 捨てるゴミの量が減るので環境にやさしくなる
- 栄養価の高い堆肥に変えることができる(堆肥代も浮く)
- 生ゴミのニオイを気にしなくなる
こういったメリットがある反面、比較的高価である商品が多いのがデメリットです。
しかし、各自治体では生ゴミ処理機を購入すると助成金が出る場合が多いです。
お住いの自治体に問い合わせをしていただくか、下記サイトを参照してみてくださいね。
※詳しくは >>全国の生ゴミ処理機助成金制度について